今回のご相談
Sさん
以前、「新しいステージに入ったら、旧ステージの残務処理と新ステージのデザインをしておくのがお勧めです。」で根本さんにお世話になったSです。
おかげさまで、さらに自分らしく生きられるようになりました。
あれから早7年、様々な死闘があり(望んでません)・・・子供とも離れ独身、既婚の彼D(理想の人)が今年離婚予定です。一昨年にDと半同棲(彼名義の家に住む)と同時に奥様の第二子妊娠、不倫(結婚前から付き合っていたことも)発覚、慰謝料請求、奥さまの超束縛や自殺を仄めかせる言動(子供と自分の命を盾に彼をコントロールし私を抹殺したかった)など・・・彼ともお互い疑心暗鬼になりながらも互いを想い愛を選択して今に至ります。
不倫発覚後は彼とは一緒に住めていないです。
また奥様の執着が酷かったので離婚することはないと思い込んでいました・・・離婚は想定外でした。(私たちを幸せにしたくないから離婚はしない、一生奴隷として扱う、ATMだ!もしくは離婚せずに自〇する、と宣言してましたので)彼から最近「離婚したら同棲出来る、結婚とか考えてるみたいだけど・・・すぐにはないから」「離婚したらいずれは籍を入れて・・・と思ってる・・・」(正確に覚えていません)と言われました。すごく遠回しのプロポーズとも取れなくないですが、私には最大限ネガティブに聞こえ、仕方なく結婚するのかな・・・と悲しくなり、彼を責めて大喧嘩し部屋の鍵を返してもらいました。
その後、自分の気持ちを整理し自分から「私と結婚してほしい、急がないから」と伝えたところ「いいよ」と即答されました。が、ちっとも嬉しくなく・・・離婚後にDからロマンティックにプロポーズされたかったと伝え号泣、籍を入れることには拘っていなかったのに彼と結婚することを期待していた自分に気づき、自分の期待値の高さに失望しています。不倫ではあるけれど私たちは真実のパートナーだと思っています、彼も同じ認識です。
彼に離婚を望んだこともなく、彼も家庭も私も幸せにしたいと行動してました。
発覚後も彼は別れるつもりはなく「今も理想の人、一緒に生きて行きたい」と伝えてくれました。が、慰謝料請求中に夫婦で私を責め脅した言動から理想の人(私)が一番愛されるとも思えず、「彼の理想の家庭」を与えられない自分、それが与えられないという思い込みであるとわかっていても、彼の求めるものを与えられる真実のパートナーは他にいるのではないか、奥さんと離婚するから私なだけで私を選んだわけじゃない・・・と虚しい気持ちになります。前の結婚の傷(授かったから仕方なく結婚した、愛してないからモラハラされる)を癒せてないから結婚をネガティブに捉えているのか・・・結婚にこだわってしまっているのか?
何故、愛情の受取拒否をしてしまうのか、自立の依存や無価値観などが原因でしょうか?
(もともと彼ら夫婦は補償行為でした結婚のような感じがあり、奥様への罪悪感は感じてません、むしろ彼を救えた気がします)Dの離婚を乗りえて新たなステージに移行するのに勝手がわからず、また迷子な気持ちです・・・真実のパートナーシップに近づけるよう気付きをいただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いします。
Sさん、こんににち。ご相談ありがとうございます。
かかりつけカウンセラーの伊藤です。
長く不倫をされていて、彼Dさんの離婚が決まったわけですね。
不倫の関係から、状況が変わる。そのプロセス中でいろいろと「(幸せを)受け取れない原因」が頭をよぎっておられるのでしょうか。
ご相談文を読みながら、Sさんとはたくさんのことをお話ししてみたい気分になりましたが、今回は一点「愛情の受取拒否」に焦点を当ててお話させていただきますね。
◆
一般的な視点で言いますと「不倫」というものは道徳的に良くない行為とされ、「隠れてするもの」という概念があります。
そういう社会通念のような中で生きている以上は個々には違う概念を持っていたとしてもその社会にいる以上は完全には逃れることは出来ません。
そうすると、その行為を少なからず自分の中で「正当化」していかなければなりません。そうしないと世間からどうこう言われる前に自分自身のメンタルが待ちませんよね。
不倫関係を長く続けるにはこの「正当化」が必須となります。
出来るだけ社会通念の目から逃れ、自分自身は常にメンタルを安定させるためには「正当化」をしていかなくてはなりません。
◆
そのうち、状況が変わり、隠れることも正当化することも必要なくなることもあるのですが、さて、ここからです。
長く社会から隠れていたけど、もう隠れる必要がなくなった、自分を正当化する必要もなくなった、からと言って、体はすぐに戻れるでしょうか? 隠れること、正当化することに慣れてしまっているのではないでしょうか?(隠れることや正当化することが反射的になっていませんか)
(おそらくSさんは今ここです)
こんな話を聞いたことはないでしょうか?
長く刑務所に入っていて、ようやくシャバに出れたー、という受刑者が万引きなど軽犯罪を犯して、またすぐに刑務所に戻ってくる。
なぜ?ようやくお天道様の下、自由になれたのに、なぜまたすぐに罪を犯してしまうの?
古今東西ではこんな話もあります。
長く奴隷として生きてきた人たちが助けられみんな解放され自由になった。がそのうち大半は戻ってきてしまう、という話を。
みなさんはなぜだか、わかりますか?
その答えは「習慣」です。
長くその行動(生活)を繰り返していると、それ以外の方法がわからなくなるのです。
「自由」そのものが不安の原因になってしまい、不安を解消したくて、またもと(自由のない世界)に戻るのです。
*ちょっと不倫と比べるには例えば話が適切ではなかったかもしれません。すいません。
◆
Sさんの「愛情の受け取り拒否」の原因の一つはおそらく不倫という道徳的には良くないこと、を続けていた結果、習慣として潜在意識の中で「罪悪感」が育ってしまったのかもしれません。罪悪感が強くなると当然「幸せになれるはずがない(真実のパートナーが手に入るはずがない)」という思い込みにより、幸せを遠ざける選択をしてしまうようになります。
その結果、もう誰にもはばからず「愛されても良い」「幸せになっても良い」状況になっていたとしても、なかなかその状況を習慣(反射)として受け取れない(拒絶してしまう)のかもしれません。
察するにSさんは「新しいステージのデザイン」はこれまで、あまり、すすまなかったのではないでしょうか?
状況が変わったのであれば、これまでの習慣とは違う、新しい習慣を身に付ける必要があります。
そうしないと未来も見えてきません。
一つ一つ自らの習慣を知り、これまでの習慣を繰り返さないようにすることが大切です。
Sさんには、この先は「受け取ること」に怖れを感じるのではなく「受け取ることの幸せ」を感じられるようになって欲しいと願っております。
「受け取ること」「幸せになること」そんなことに条件や資格などはありませんよ!
回答はここまでです。
◆
一言で「不倫」といってもおそらくは多種多様な形があるでしょう。その形に悩まれ、抜け出したい、と思っている方もいると思います。
ですが、どんな状況であれ、その行為そのもので、あなたが幸せになれない、ということはありません。
どうぞ皆さんも一人で悩んだり、考えたりせずに気軽にご相談して下さいね。
Sさん、ご相談ありがとうございました。
きっと読者のみなさんにも何かヒントや勇気になるものがあったと思います。
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